マンモグラフィは石灰化のある小さな乳がんを見つけることが容易で、乳房超音波検査は腫瘤の抽出に優れています。
受診者様の年齢や既往歴、家族歴等によって異なりますが、一般的に20代30代の方は乳腺濃度が高いため超音波検査のみ、40代以降はマンモグラフィと超音波検査の併用をお勧めしています。両検査で発見できる病変の対象が異なるため、当施設ではマンモグラフィのみの検査は行っておりません。

1方向撮影では乳房全体を抽出することはできません。2方向撮影を行うことによって、お互いの欠像を補い、乳房全体を映し出すことができます。

圧迫が不十分だと腫瘍がぼんやり写ってしまうことがあるからです。また、X線被ばくを減らす効果もあります。少ないX線被ばくでより良い画像を得るためですのでご協力ください。

HPV（ヒトパピローマウイルス）は子宮頸がんになるリスクが分かるため、一度は受けていただくことをお勧めします。
経腟超音波検査では、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの子宮と卵巣の疾患を調べることができるため、毎年受けて頂くことをお勧めします。

経腟超音波検査のみご受診いただけます。

年齢とともにがんになる可能性が高くなりますので、何歳になっても定期的に受診されることをおすすめします。

無症状の方に対するがん検診としての精度が確認されていませんので、当施設では実施しておりません。

以下に該当する方は一部受けられない検査があります。
※拡大してご覧になりたい場合、画像をクリックすると別のタブでPDFが開きます。

画像検査として、胃バリウム検査（標準検査）と胃内視鏡検査（振替オプション）を、血液検査としては、ピロリ抗体検査（原則初回受診者無料）とペプシノゲン検査（標準検査）を行っています。これらの検査を組み合わせることで、より多くのがんを発見することができます。

胃バリウム検査は胃全体の形を見るのに優れており、進行がんの一つであるスキルス性胃がんを診断するのに有用です。
胃カメラ検査は病変の形、色、出血などを直接見ることが出来るため、詳細な観察・診断が可能です。胃カメラ検査は、5,500円の追加料金で、事前予約制の検査となります。

便秘傾向の方、食道・胃・十二指腸疾患の既往歴（胃がんも含む）のある方、ピロリ感染歴のある方、ペプシノゲン検査異常値の方、喫煙歴のある方、飲酒により顔が赤くなる方（食道がんのリスク）、高齢者の方です。また、人工肛門のある方は、胃バリウム検査を受けることができません。

咽頭や鼻腔の局所麻酔を行っています。
全身麻酔下（眠った状態）で検査を行った場合、不慮の事故が起こった際に重篤な状態となる危険性があり、当施設では十分な対応ができないため、局所麻酔のみで検査を行っています。また、麻酔が完全に切れるまで休んでいただくリカバリー室が確保できないことや、当施設ではスクリーニング検査であり検査時間も数分のため、リスクを伴う全身麻酔を行うことは適切ではないと考えています。

経鼻は咽頭反射（いわゆる「えずき」）が少なく、経口に比べて楽だと言われる方が多いです。

ピロリ抗体検査では、血液検査にてピロリ菌の感染歴を調べます。ピロリ感染が持続すると胃粘膜の萎縮（萎縮性胃炎）が起こり、 胃がんを発症しやすい状態になります。ペプシノゲン検査では、萎縮の程度を推定することができます。

ABC分類（胃がんリスク検診）とは、ピロリ抗体検査とペプシノゲン検査にて、胃がんになりやすい状態かどうかをA～Cの群に分類し、検診方法を決定する方法です。当施設では原則初回の方全員にピロリ抗体検査やペプシノゲン検査を実施していますので、リスクを参考にして検診方法や検査間隔の画像判断を行っております。

胸部CT検査は、多方面からX線（レントゲン）を照射して、肺や心臓の断面を画像化する検査です。胸部レントゲン検査のみでは発見しにくい小さな病変を検出することが可能です。

胸部CT(肺ヘリカルCT検査)はX線により、1回の息止め(数秒)で、胸部をらせん状にスキャンし、肺の隅々まで検査し、より小さな肺がんの発見が可能です。
喀痰（たん）は気管に近い肺の検査に有効です（喀痰（たん）の出ない唾液では無効）。両方受けて頂いた方がより詳しい検査ができます。

胸部Ｘ線検査の受診(被ばく)については特に問題はありません。CT等をご受診の場合は、受診間隔などにもよりますので医療面談時にご相談ください。

本来は不要と考えますが、胸部X線検査は定期健康診断や健保補助の必須項目の場合もありますので、ご所属の団体様（健康保険組合、会社等）にお問い合わせください。

心臓の大きさ・壁の厚さ・弁の動きなどを調べます。心筋梗塞や弁の狭窄・閉鎖不全などの心臓疾患の発見に有効です。

がんの種類によって特徴的に作られるタンパク質などの物質です。がん細胞やがん細胞に反応した細胞によって作られます。がんの有無やがんがある場所は、腫瘍マーカーの値だけでは確定できないため、画像検査など、その他の検査結果も合わせて、医師が総合的に判断します。

CEA（消化器系・一部の肺がん）、CA19-9（膵臓・胆嚢・胆管がん）の2種は全員、男性はPSA（前立腺がん）、女性はCA125（卵巣がん・子宮内膜症など）が50歳以上の方は必須項目に含まれています。※健保によって例外あり
オプション検査として、SCC（肺扁平上皮がん、食道がん、子宮頸がん）、PIVKA-Ⅱ（肝細胞がん）、DUPAN-2（膵臓がん、胆道がん、肝細胞がん）があります。

腹部超音波検査は、お腹のガスの影響を受けやすい検査です。日によっても状態が違い、以前と違う情報が得られることがあります。また、検査機器や検査者により検査結果が左右されやすい検査です。当施設の検査者は全員が日本超音波医学会認定の超音波検査士を取得し、精度の高い検査を行います。悪性リンパ腫などの対象臓器以外の病変も多数発見されています。超音波は被ばくなどの危険はありませんので、安心してお受けください。

内臓脂肪検査は、X線CT装置により腹部をスキャンし、おへそ周りのCT断面像の内臓脂肪（動脈硬化に関連）に解析ソフトで色をつけ面積を計ります。極端に痩せている人は内臓脂肪量を測れないことがあるためご遠慮ください。

女性は、65歳以上の方、閉経している方、喫煙歴・家族歴・飲酒歴のある方におすすめしています。
男性は、70歳以上の方、あるいは50歳以上で喫煙歴・家族歴・飲酒歴のある方におすすめしています。

眼底検査（当施設の標準検査）は、眼の奥の網膜や血管、水晶体の状態を直に観察できる唯一の検査です。高血圧、動脈硬化、糖尿病、白内障（水晶体が濁る病態）、緑内障（目の神経の障害によって視野が狭くなり、視力が低下する病気）などの進行状態がわかります。

OCT検査（3D眼底／オプション検査）は、Optical Coherence Tomography（光干渉断層計）の略で、網膜の断面を容易に観察することができ、緑内障や黄斑疾患の早期発見に役立ちます。眼底検査と同じ機器を使用し、検査時間は約5分です。

「緑内障」「糖尿病網膜症」「加齢黄斑変性」は失明につながるおそれもあり、早期発見・早期治療が重要です。いずれの病気もOCT検査でより正確に早期発見が可能となります。白内障、高齢者はうまく撮影できず中止になる場合もあります。

検査前に外していただきますので、普段ご使用のコンタクトケース及び保存液のご持参をお願いします。１-Dayコンタクトをご使用の方は、予備をご持参ください。

人間ドックのご受診は可能ですが、収縮期180mmHg以上または拡張期110mmHg以上の場合は、胃バリウム検査（標準検査）と胃内視鏡検査（振替オプション）と肺機能検査については検査していただけない場合がございます。ただし、これらの血圧はあくまで目安であり、他の症状などによっては、これ以下でも中止させていただく場合がございます。また、薬の処方を受けている方は、必ず内服の上ご受診ください。
※上記の表もあわせてご参照ください。

人間ドックのご受診は可能ですが、ペースメーカーの誤作動を招く恐れがあるため「胸部CT検査」「マンモグラフィ」「体脂肪率」はご受診いただけません。
※上記の表もあわせてご参照ください。

水分摂取制限がある場合、バリウム排泄困難の可能性があるため「上部消化管X線検査」が可能か主治医にご相談ください。尿検査を行うためには最低10ccの尿量が必要です。「体脂肪率」の測定はできません。シャントを作成されている場合は、「CAVI（心臓足首血管指数）」はできません。また透析の種類（腹膜・血液）とシャント作成部位（血液透析の場合）をお申し出ください。
※上記の表もあわせてご参照ください。